マンション管理組合の総会が、ピークの時期を迎えています。

管理組合の理事の職務はスーパーストレスですが、大きな課題のひとつが「修繕費の改善」。

今回は、この問題をとり上げてみましょう。

全国の75%が国の目安の水準以下!

マンションの老朽化を防ぐために、大規模修繕工事は必要です。10年を一区切りの目安で行っていますが、12~15年で実施しているマンションが多いことでしょう。

業者ひとつ選択するにも、住民の意見がそろわないと進捗しません。1回目は外壁や、塗装、絨毯の張替え等。

エアコンがあるマンションはエアコンの修繕・買換えも必要です。2回目は給水・排水・エレベーター。

インターホン設備や機械式駐車場があるマンションは、そちらも視野に入れなければなりません。それらは修繕費で賄うわけですが、積立金が不足したら適切な修繕はできないでしょう。

マンション管理組合は、国土交通省の管理下に属します。国土交通省は2011年に修繕積立金の指針を策定。30年間の均等払いで、15階建て未満のマンションは1平方メートルあたり月178~218円。

20階建て以上のタワーマンションは同206円を必要額の目安としました(新築入居時に払うことが多い、修繕積立基金はゼロで試算)。

新築マンション販売時の安すぎる積立金

日本経済新聞社の調査によると、全国の4分の1にあたる1万4000棟の修繕積立金を分析したそうです。

そのうちなんと1万500棟が国の目安を下回ったとのこと。このうち、約900棟あるタワーマンションは8割弱も修繕費不足。国の目安に達していない物件も1割あり、深刻です。

なぜ、こんなにも多くのマンションの修繕費が不足するのでしょうか。理由は、新築時のマンションの販売価格を下げるためのようです。

戸建てと違い、マンションの購入時に考えなくてはならないのが、本体以外に「管理費・修繕積立金(一時払い金)」「駐車場・駐輪場代」「諸費用」等です。

これらを合計した金額で購入できるか検討するのですが、販売会社は少しでも安くして販売したいので、そのなかで削れる「修繕費」を低く提示しています。

なぜなら、修繕費は新築時には大きな問題にはなりません。

販売時のセールスは「不足した場合は管理組合の話し合いで」と言いますが、5年以上経ち、大規模修繕工事に突入する時期になると大きく重要な費用となり、ほとんどの組合で不足が発生しているのが現実です。

ましてや「管理組合の話し合い」という壁程、硬くて厚い壁はなく、なかにはその揉め事で入院したり、引っ越しをしたりする人も存在します。